初めてのフランス旅行。
名立たる観光スポット・美術館を巡ったり、ショッピングを楽しんだり、
フランスでしか味わえないものを堪能したり…
と、皆さん 「やりたいこと」が たくさんあるかと思います(*´ω`)
(本当に知らない場所に行くって楽しいよねー🎶)
その中で やりたいことの一つに挙がるのが、
「本場フランスのパン屋で パンを味わうこと」
今となっては 当たり前すぎて あの時の感動は薄れておりますが(笑)、
初めてパリを旅行して かじったバゲットの美味しさは
本当に衝撃的でした。。
フランスに来たばかりの方や、観光で いらっしゃる方に多いお悩み?が、
「パンの種類が多すぎ&フランス語で 何を買ったら良いか分からない」
というもの。
そりゃあ パンが主食の国なので 種類は多いですし、
よっぽどの観光地でなければ、
ほとんどのパン屋さんの商品カードは
フランス語表記のみです。
という訳で、今回は 前・後編の2回に分けて
フランスのパン屋さんで売られているメジャーなパンや お菓子の名前(フランス語)と概要、
パン屋さんでの買い物の仕方、
美味しいパン屋さんの見分け方
について解説していきたいと思います🎵
それでは いってみよう!
前編もくじ
後半は次回の記事で!↓↓
- これだけ覚えれば 何とかなる!パン屋さんでの会話
- 会話例
- フランス語の数字
- こちらも役立つ?単語たち。
- 在住パン職人が考える?美味しいパン屋さんの見分け方
フランスのブーランジェリー・パティスリーの定番商品
今回 ご紹介させていただくのは、大きく分けて Les Pains(パン)、Les Viennoiseries (ヴィエノワズリー)、Les Gâteaux (ガトー)の3つ。
日本のパン屋さんでは、例えば バゲットもクロワッサンも 同じ「パン」というカテゴリーですが、フランスでは パンとヴィエノワズリーに分かれております。
パン は 基本的に「メインの食事と合わせるもの=日本で言うところの 白飯 」という位置づけで、シンプルな素材で、甘さや油分がないパンのことを指します。
それと変わって ヴィエノワズリーは、クロワッサンや パン・オ・ショコラなど、バターや卵、砂糖を多めに使った、日本で言うところの「菓子パン類」を指します。
食事の付け合わせには なりませんが、朝食などに食べられることも。
ガトー は そのまま、ケーキ類や、
マドレーヌなどのちょっとした おやつを指します。
今回掲載した写真は、私が過去に訪れたパン屋さん(青文字→記事リンクに飛びます)のもの、自前のもの(笑)、お店のインスタから お借りしたもの、です(^^)
Les Pains(パン)
フランス人の食の土台!
基本的に 粉+塩+水+イースト というルセットで作られているので、
シンプルに「粉の味」を味わえる商品たちです。
余計なものを入れないので、ごまかしが きかないため、
その店の実力が分かりやすいカテゴリー、と言えるかもしれないですね(^^)
Baguette バゲット
本当に シンプルなパン。
これが ベースの生地となるので、
パン屋巡りの際は まずは押さえておきたいアイテムです。
Baguette tradition (トラディション)というものは、粉+塩+水+イースト 以外の材料(調整剤など)を入れずに、その厨房で規定の作り方に則って作られているもの のことを指します。(きちんと法律まであるんです!)
調整剤などを加えて、作業工程や食感を改良したバゲットもありますが、
基本的に トラディションを購入する お客さんが多いですかね…
ちなみに、日本のパン屋さんで売られているような、柔らかいバゲットではありませんので あしからず。(日本でも 本場に近いバゲットを提供する お店もありますが)
しかしながら、トレンドとしては 焼き加減の甘い、柔らかいバゲットを好むフランス人が増えているとのことです。
Ficelle フィセル
バゲットの生地をもとに、半分くらいの生地量で作られているパン。
細長いと中身の部分の体積が少なくなるので、
皮の香ばしさや硬さを味わうためのパンとなっております。
お値段も 必然的にバゲットの半分くらいに🎶
Boule ブール
こちらは 味の種類ではなく、「形」のカテゴリーになります。
Boule(ブール)は「丸パン」を意味し、
サイズ問わず 丸いパンは こちらの名前がついていることが多いです。
丸いと、中身の体積が増えるので、
生地の モチモチ感だったり、フワフワ感を味わいたい人は こちらがオススメ!
Campagne カンパーニュ
分かりやすく言うと「田舎パン」。
バゲットのように白い粉オンリーではなく、小麦粉とライ麦粉などをミックスして作った丸パンです。
お店によって それぞれですが、levain(ルヴァン) 天然酵母を入れて作られるものが多いかな?
ちなみに levain が入っているパンは 少しクセのある酸味がある場合が多いので、
好みが分かれるところは注意ポイントです。
Pain Complet コンプレ
全粒粉のパン。
全粒粉は 味に深みや香ばしさを出し、素朴な味わいが魅力ポイント✨
さらに 全粒粉は 小麦の表皮、胚芽などを すべて粉にしているので、
ミネラルなどの栄養分や食物繊維が豊富。
とても健康的なのでファンも多いパンです(^^)
Pain aux Céréales パン・オ・セレアル /シリアル
こちらも健康的なパン。
バゲット、カンパーニュ、コンプレなど、
ベースとなる生地は様々ですが、そこに色々な シリアルが入っているパンです。
シリアルの種類は ゴマ、粟、ケシ、ヒエ、大麦などなど。
個人的に シリアルのプチプチ感が大好きです❤
Pain Seigle セーグル
こちらは ライ麦のパン。
お店にもよりますが、酸味と生地のモソモソ感が特徴的なパン。
パンチが強めのパンなので、お肉料理に合うというのが定説ですが、
これが意外と 焼きサバや きんぴらなどの和食にも合うんです🎵
嘘だと思われた方、ぜひ お試しあれ😋
Pain de Mie パン・ド・ミ
日本で言うところの「食パン」ですね(^^)
お店によっては、バターを入れたり、牛乳を入れたり、と
レシピは様々。
個人的な感想ですが(日本人の同僚も言っていた)、
コッテコテのフランスのパン屋さんでは
美味しい パン・ド・ミ は お見かけしない。。
なんか、ボソボソしていて、
しっとり モチモチ!なやつに出会ったことがありません。
なので スルーしがちかな😅
Les Viennoiseries (ヴィエノワズリー)
バター、クリーム、卵、砂糖を多めに使っているため、ハイカロリー注意なカテゴリー。
粉の味を味わう、というよりも、
副材料(乳製品、卵)を存分に味わうための商品たちです。
色々な材料が 入っているため、お値段は もちろん パンよりも お高め。
ちなみに クロワッサンなどは、
フランスでは 毎日 食べる家庭は 少ないです(笑)
(毎日 家族分買える家庭は少ないし、健康的にもね。。)
Croissant クロワッサン
まずは ヴィエノワズリーの定番!
サクッと、パリパリの食感、香り高いバターの風味。
生クリームなどの乳製品を入れた生地に バターを織り込んで
何層ものバターの層(基本的に27層)を作ることによって生まれます。
乳製品大国フランスの素晴らしさを120%体現していると言っても良い商品です✨
したがって、カロリーは かなり高め。
食感が軽いので 惑わされがちですが、ダイエットの大敵です(笑)
Pain au chocolat パン・オ・ショコラ
クロワッサンの生地に チョコレートを入れて焼いたもの。
「甘いものが食べたい」「ちょっと贅沢したい」という時に
買っております(笑)
Pain aux raisins パン・オ・レザン
クロワッサンの生地に、
カスタードクリーム、レーズンを入れてロール状に巻いたものを、カットして焼いたもの。
レーズンの他にも、別のドライフルーツを入れる お店もあります。(うちは オレンジ・ピールのダイスを入れている)
こちらも 甘くて おやつには ぴったり🎵
Kouign Amann クイニーアマン
こちらも 日本人に人気のクイニーアマン!
クイニーアマンは ブルターニュ地方発祥のヴィエノワズリーで、
クロワッサンの生地に
さらに バター&砂糖を加えて、キャラメリゼしているもの。
あのキャラメリゼの美味しさ、非常に魅惑的ですが、
食べ過ぎには ご注意を!
Pain Suisse パン・スイス
長ーい長方形の こちらのパン、
クロワッサンの生地/もしくはヴィエノワ生地に
カスタードクリームとチョコチップを挟んで焼いたものです。
上記の ヴィエノワズリーたちに目が行きがちですが、
パン・スイスも フランス人に人気のテッパン商品です(^^)
Chausson aux pommes ショソン・オ・ポム
こちらも ヴィエノワズリーのテッパン、ショソン・オ・ポム!
簡単に言うと、「アップルパイ」みたいな感じです。
サクサクのパイ生地に、甘みと酸味 たっぷりの林檎ピューレが入っています。
パイの形がまるで スリッパ = chausson の つま先のようなため、この名前がついたのだとか。
お店によっては フレッシュの林檎や他のフルーツが入っていたり、
意外とバリエーションがあり、味わいも様々。
特に 冬になると食べたくなる おやつみたいで、
ノエル前から2月頃まで、私の仕事が忙しくなります(笑)(←ショソン担当)
Brioche ブリオッシュ
こちらも 知っている方が多いブリオッシュ。
ルセットは 様々ですが、正統派のブリオッシュは
仕込みに水を一切使わず、卵のみで仕込みます。
バターも粉に対して50%くらい入れるので、こちらもハイカロリー(笑)
しかしながら 卵とバターの味わいが深く、
これも なかなかヤミツキになるヴィエノワズリーですね♪
Viennoisヴィエノワ
これは 菓子パン類のベースとなるパンで、
砂糖、卵、牛乳を バランスよく配合したパンです。
形は ホットドッグのパンの形。
フランスでよく見かけるのは、
何も入っていない nature(ナチュール)と、
チョコチップが入った viennois aux chocolats ですかね?
Pain au lait パン・オ・レ
こちらも 菓子パン類のベースとなる生地。
お水の代わりに 牛乳で仕込んだものです。
ナチュラルな 味だけど、ほのかに ミルクの味がする、
ほっこりできるヴィエノワズリーです😊
Les Gâteaux (ガトー)
さて、こちらも 魅惑的なガトー類✨
こちらのカテゴリーで ご紹介するのは、
ちょこっと おやつに食べたい 焼菓子系(Fours secs フール・セック)と、
完全なる食後のデザート系 → ケーキ の両方で、
一般的なブーランジェリー・パティスリーに並ぶ 定番商品を
解説していきたいと思います🎵
ちなみに 一人用のケーキを individuel アンディヴィデュエル、
ホールを entremets アントルメ と呼んでいます。
Madeleine マドレーヌ
フランス焼菓子の女王✨
そして かの有名なフランスの小説 「失われた時を求めて」で
主人公が幼少期を思い出す香り(プルースト効果で check!)としても登場するほど
フランスの子供の おやつ代表選手!
ふわふわの生地と、卵の味、コロンとした愛らしいフォルムは、
おやつに ぴったり🎵
ちなみに、美味しいマドレーヌの見分け方は、
縁が きつね色に焼けていて、
真ん中が ぷくっと高く膨らんでいるものらしいですよ(^^)
Financier フィナンシエ
マドレーヌが 女王なら、
フィナンシエは 焼き菓子の王様👑
非常に良く似たお菓子ですが、
マドレーヌは 全卵、フィナンシエ は 卵白のみ+アーモンドプードルを少々、
マドレーヌは 溶かしバター、フィナンシエ は 焦がしバター を使っており、
食感や 味わいが異なります。
フィナンシエの方が やや カリッ、サクッとしており、
焦がしバターの風味もあるので、やや 大人っぽい感じかな?
プレーンの味の他にも、チョコチップや、フランボワーズを入れている お店もあって、
バラエティがあります。
Chouquette シューケット
こちらも 日本のパン屋さんやケーキ屋さんでは まだまだお目にかかることの少ない、
シューケット!
名前から お察しのように、
丸く絞ったシュー生地に、あられ糖をまぶして焼いたもの。
以上!(笑)
中にはクリームなどは入れません。
3~4cmくらいと小さいので、
10個とか まとめて買って パクパクつまむ、という感じ。
非常に素朴ですが、
シュー生地が本当に美味しい お店のシューケットは これだけでも結構 満足。
手軽な おやつに ぴったりです🎵
Beignet ベニエ
簡単に言うと、ドーナツ生地を半分に切って、
間にクリームなどを挟んだもの。
クリームの種類は、カスタードクリームと
フランス人大好き(笑)のヌテラ(イタリアのヘーゼルナッツのペースト)が一般的かな?
ちなみに、ここだけの話、ドーナツ部分は外注のお店が多いです。
Opéra オペラ
ケーキの断面が まるでパリ・オペラ座の観客席のようなことから
その名が付けられた オペラ。(諸説あり)
れっきとした フランス生まれのケーキです✨
コーヒーリキュールを染み込ませた生地、コーヒー・バタークリーム、ガナッシュ・チョコなどを何層にも重ねた、
見た目も味も上品なガトー。
滞在中に ぜひ味わっていただきたいケーキの一つです😊
Gâteau aux chocolats ガトー・ショコラ
チョコ好きには たまらない、ガトー・ショコラ。
チョコを これでもか!と味わえるケーキですね♪
フランスのケーキは どれも美味しいですが、
チョコ系は 特にハズレがない気がします。
私は フランスに来て そこそこ月日が経っているので あまり意識していないのですが、
フランスのお菓子類の甘さは 結構ガッツリ甘いものが多いのかな?
しかしながら、うんざりするほどでは なく、上手い感じに品の良いラインです(←伝わって笑)
まぁ お店に寄りけりですが、それも踏まえて食べてみると面白いかもしれません。
Écrair エクレア
こちらも フランス生まれの代表選手!
日本でも 手軽に安くコンビニで買えますが、
フランスで ぜひ、添加物なしの純正エクレアを!
一般的なパティスリー・ブーランジェリーでは、
チョコクリームとカフェクリームが基本のラインナップですが、
上記の L’Éclair de génie さんのように、カラフルでバラエティ豊かなクリームを取り揃えた専門店もあります🎵
Flan フラン
分かりやすく言うと、ビスケット生地やキッシュ生地、パイ生地などで出来た土台に
カスタードクリームを流し込んで焼いたタルト。
こちらもフランス生まれでシンプルな お菓子ですが、
配合によって 様々な味、食感に変化するので、
こちらも食べ比べしたら楽しそうなデザートですね(*´ω`)
テイストは
卵が多めでプリッとした食感のもの、
生クリームを たっぷり使った とろ~り なめらかなもの などがあります。
Tarte au citron タルト・シトロン
こちらも鉄板、レモン・タルト!
カスタードクリームのルセットをベースに、
そこにレモン汁を加えて作ったクリームを流したタルトです。
初めて 日本人が食べると ちょっとびっくりするかもしれないのですが、
しっかりレモン!!!って お店が多いかな?
爽やかさバツグンなので
冬より 夏に食べたいスイーツです🍋
Paris-Brest パリ・ブレスト
写真のパリ・ブレストは 形が違うのですが、
リング状のシュー生地に プラリネクリームを挟んだお菓子。
パリ-ブレスト(ブルターニュ地方の街)間で開催される自転車レースに ちなんで名付けられたガトーです。
特筆すべきは、プラリネクリームの ねっとりとした食感と濃厚なナッツの風味!
この味が たまらなく好きなんですよねー😋
お店によって、甘さ控えめだったり、しっかり濃厚!だったり色々ですが、
これも ハズレが少ない お菓子かな、と思います。
Saint Honoré サントノーレ
パイ生地などの土台に小さなシュー生地を飾り付けて、
中央部分にクレーム・シブースト(カスタードクリームにイタリアンメレンゲを合わせたクリーム)or ホイップクリームを絞った、
なんとも華やかなガトー✨
クリームは 通常プレーンタイプですが、
上記の Carl Marletti さんのサントノレは スミレ味のクリーム❤
フランスでは お菓子や アイスなどにスミレ味のフレーバーが使われることが結構あり、
私は これに目がない😍
食感、ボリューム、ともに満足できるガトーなので、
かなり オススメです🎵
Mont Blanc モンブラン
こちらも 外せない、モンブラン。
基本のモンブランは、
外側から順に マロンクリーム→シャンティ→メレンゲ という構造になっています。
このお菓子も 各お店が それぞれの個性をバンバン出しているので、
食べてみて楽しい🎶
ちなみに、季節限定で出している お店が多く、
毎年11月頃からがシーズンとなります。
Fraisier フレジェ
季節限定から もう一つ ご紹介させていただくのは、
苺が旬の4月あたりからパティスリーに お目見えするフレジェ。
ホイップクリームを主に使う 日本の苺のショートケーキとは違い、
フレジェは 基本的にはカスタードクリームやバタークリームを合わせたクリームを使ったり、
生地もアーモンドプードルの入ったものであったりと、
どっしりと「重め」のケーキです。
こちらも お店によって 味わい様々🎶
春にフランスに いらっしゃる際には、
ぜひ 満喫していただきたいガトーです🍓
その他の代表的なガトーは、Mille feuille(ミル・フイユ)ミルフィーユ、Crème brûlée クレーム・ブリュレ、Tarte tatin タルト・タタンなどですかね。。(← 追加するものがあったら教えて下さい笑)
長々と解説してまいりましたが、
以上がフランスのブーランジェリー・パティスリーに並ぶ
主要な顔ぶれ たちでした🎶
これで 旅行前から色々と妄想を膨らませて下さい(笑)🥖🍰
次回は お買い物 実践編?!
お楽しみに~😊