【パリ マレ地区 ユダヤ歴史美術館】写真家 Erwin Blumenfeld の作品で たくさんの学びが。

私の遊び場?の一つ、マレ地区。

何も用事がなく、それでも外に出たい休日には、

近所の公園か(ほんとに1,2時間の散歩の時)、

もうちょっと足をのばして、マレ地区かバスティーユ界隈を徘徊しております(笑)

ある日 2区の方まで出掛けて、そのまま ぷらぷら歩いてマレ地区まで来ると…

ユダヤ歴史美術館 の前に 気になる企画展のポスターが。

「そういえば ユダヤ歴史美術館って、自分の中で そこまで気になるスポットではなかったので、チェックしていなかったな。。」

「この企画展は なんだか気になるので、近々行ってみるか!」

ということで、つい先日 訪問してきました♪

本日は そちらのレポートです(^^)

広くユダヤ人文化を学ぶことが出来る、貴重な美術館。

Musée d’art et d’histoire du Judaïsme ユダヤ歴史美術館 は、

パリ3区 マレ地区にある美術館で、

中世から現代における ヨーロッパ・マグレブ諸国のユダヤ人の芸術・歴史・文化を幅広く紹介している美術館です。

元々は個人のお屋敷だった Hôtel de Saint-Aignan (1644-1650) を改築し、

1998年、当時ジャック・シラクがパリ市長の時に開館しました。

民族誌学、文化芸術、シナゴーグの模型、儀式と日常生活に使用する品々、伝統衣装の展示のほか、シャガールやモディリアニ、スーチンなど、有名画家の作品も所蔵しているそうで、そのコレクション内容は秀逸。

図書館、書店、約200席もある講堂まで備えており、

講演会、シンポジウム、コンサート、映画上映会なども定期的に行われ、

ユダヤ人文化に触れるのに最適なスポットとなっております☺

館内の様子と常設展。

まずは 館内と常設展の様子を、さら~っと ご紹介♪

(企画展がメインで 訪れたので、常設展の内容を知りたい方には ごめんなさい!)

なかなか 厳重なセキュリティチェックを抜けると、

出てきたのは マレ地区のお屋敷らしい?中庭。

中に入り、左手の扉を開けると、

かつてのユダヤ人たちの写真が↓↓

階段を上り、1階へ。

ユダヤ教に関する 多くの資料が展示されています✨↓↓

ユダヤ教の聖書、トーラー。

初めて見たかも?↓↓

個人的にヘブライ語と韓国語は記号にしか見えない。
まだ アラブ語の方が文字感ある。

ハヌカの燭台↓↓

普段は お目にかかることの出来ない資料や 芸術作品がたくさん(^^)

よく、ユダヤ人の掟(タルムード)は、世の中を渡るのに役に立つ、と言われているので、今度 時間を取って勉強してみようかなぁ…

否定説が圧倒的?ですが、「日ユ同祖論」とかもあるので、

ミステリアスな文化だなぁ(日本も)と思いながら、常設展を楽しみました。

企画展【Les Tribulations d’Erwin Blumenfeld, 1930-1950】

今回 こちらの美術館を訪れるきっかけとなった企画展が、

【Les Tribulations d’Erwin Blumenfeld, 1930-1950】

ドイツ生まれのユダヤ人写真家 Erwin Blumenfeld の 1930年から1950年までの作品展です。

シュルレアリスム系の写真、ファッション写真で名の知れたアーティストで、

1930年代から戦後にかけて、シュルレアリスムのテイストをファッション写真に落とし込んだ、探求心のある人物です。

1936年にパリに移住。1940年の敗戦による「ユダヤ人排除」の苦難から逃れる為に、アメリカに渡米。なんとか辿り着いた新天地で すぐにファッション業界とつながり、そこで才能を爆発させたそうで、特に色彩の分野において先駆者的な立場となり、様々な「実験的」作品を生み出したそうです。

今回の展示では、未発表のものを含む 180もの作品 が集まり、

彼の全盛期の作品を存分に堪能できる企画展となっております✨

これは ワクワクが止まらない❤

ぶっ飛んだ その「才能」に感動。

では、待ちに待った企画展の様子を🎶

まずは 彼のバイオグラフィー↓↓

始まりは 小さい頃に 叔父から貰ったカメラだそうです。

やはり子供の頃に身近だったものって、天職になることが多いのですかね。。

著名人のポートレート↓↓

モデルが お美しすぎて。。😍

ダンサーだそうです。

南仏、サント・マリー・ド・ラ・メールでの写真↓↓

私も 以前旅しました。良い所だったな…

かなり黒つぶれしているのに、それが お洒落な不思議。。↓↓

続いては 家族での写真↓

個人的に こちらが気に入りました☺↓

何気ない瞬間が大切。

続いては、彫刻家 マイヨールの作品を写したもの↓↓

私もマイヨール美術館で 女性の彫刻の胸の部分をアップで撮ったりしていたので、

「私 ちょっと同じセンスあるかも?!」と、調子に乗りました(笑)

こちらは ソラリゼーション作品で有名なマン・レイの写真(左)と

Erwin Blumenfeldの写真(右)↓↓

ソラリゼーションとは、現像中にフィルムに過度な光を与えると起こる現象のことを言います。

今は パソコンで簡単に加工できますが、最初に これを作品として世に出した写真家たちの偉大さよ…

本当に長年のキャリアの中で 様々な仕事をしている写真家さんですね…

こちらは パリでのモード写真↓↓

もちろん ユダヤ人とは切っては切れない、

あの人の作品も↓↓

迫害から逃れた軌跡 ↓↓

フランスのキャンプを転々とし、海を渡りアルジェリア、モロッコまで。

その壮絶さは計り知れないですね。。

命からがらアメリカへと渡り、

モード界で大活躍↓↓

彼が使っていた写真機↓↓

現在 知り合いのカメラマンから教科書(フランス語、ちょっと古い)を借りて勉強しているので、機種名を見て一人興奮(笑)

そして現代の技術の進歩よ。

ネガの実物も かなり貴重✨↓↓

やっぱり この空気感は、デジタルで再現するのが難しい。。

誰かが
「質量や空気を そのまま閉じ込めている」
って言ってたな。

その他 たくさんの実験的・革新的な写真の数々を

思う存分堪能しました✨

どの作品も とても素敵だったのですが、

個人的に今回 一番惚れた作品が…↓↓

ドガのオマージュ作品✨

現代なら まだしも、1947年に この発想で作品を撮るって 本当にすごい!

確信犯的 玉ボケ、しかも計算された色彩表現に、

秒でノックアウトされました(*´ω`)


最後は 本屋さんをちらっとチェック。

様々なアート本、ユダヤ教やユダヤ人文化を紹介する書籍があり、

内容も とても充実していました。


Erwin Blumenfeld が 現代の写真表現の礎を築いた人物の一人だと実感できた作品展。

様々な写真が 現代に溢れていますが、

彼の影響を受けた写真家は かなり多いのだろうと分かった展示でした。

2023年 早々に この作品展を楽しめたことに感謝✨

写真好きなら マジでオススメなので(語彙力 笑)

ぜひ 足を運んでみて下さい☺(企画展は 3/5まで)

ユダヤ歴史美術館 Musée d’art et d’histoire du Judaïsme

Adresse : 71 rue du Temple 75003 Paris, Hôtel de Saint-Aignan

最寄駅 : メトロ11号線 Rambuteau 駅

開館時間 : Jusqu’au dimanche 5 mars 2023

火曜〜金曜 11:00-18:00(水曜のみ21:00まで)、

土曜・日曜 10:00-19:00

休館日 : 日曜日、1/1

HP : https://mahj.org/fr

◎プラハでも ユダヤ人文化に触れました。。↓↓

【ヨーロッパ旅行記】プラハ旅行 3日目~旧市街ならではのスポット&美しい音楽を満喫~
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投稿者: 青空

パリ在住。 パン職人が本業だが、マルチ・ポテンシャライトとして 現在 奔走中。 2015年に初のフランス1人旅をしてフランスの魅力に取りつかれ、2016年ワーキングホリデービザにて1年滞在。帰国後 再渡仏の為に奮闘、2018年10月に念願の労働ビザを取得しました。