2024年
あけまして おめでとうございます
昨年は 色々な災難があったり、
苦しい時期もありましたが、
仕事では レベルアップを実感、
ブログでは PV数が ついに大台に(詳細は秘密笑)、
写真では 国際コンクールで佳作をいただいたりと、
だいぶ 積み重ねの成果を受け取れた 1年となりました
自分が目指す パラレル?マルチ?・キャリア には
まだまだ ですが、
気を引き締めて、
でも 楽しみながら
今年も素敵な 1年にしていきたいと思います
さて、
いつも 年始の記事は 正月らしく?
日本食材店の紹介をしてきた当ブログ。
今年も それで行こうかとも考えたのですが、
今回は ちょっと志向を変えて?
違う「和」を感じられるものに
それは…↓↓

Musée Guimet ギメ東洋美術館で 現在開催されている、
源氏物語の特別展
開催開始から ずっと気になっていて、
少し前に ようやく訪問が叶いました
それでは パリで感じられる
しっとりとした「和」の世界へ…
時代を越えて愛される、恋愛小説の世界を堪能出来る企画展
今回 訪れたのは、
パリ16区、イエナ宮のすぐそばにある美術館
ギメ東洋美術館 で開催中の « À la cour du Prince Genji » 。
ギメ東洋美術館 は、
東洋学や宗教に関心を寄せた実業家 エミール・ギメ氏により創られた美術館で、
本人自らがアジア各地を訪れた際に収集した遺物や美術品などを展示しています。
常設展の様子は、過去に訪問した記事を↓↓
ギメ東洋美術館でアジアの美を感じる。。
日本人なら誰もが知る、
世界最古の恋愛小説 源氏物語。
それは たくさんの芸術家にインスピレーションを与え、
絵画、版画、布地、着物、彫刻、漆箱…と、
時代を越えて、様々な形で 昇華されました。
そんな源氏物語に関する絵画や芸術作品、装飾品などを通して、
物語の世界観と
平安時代の優雅な宮廷文化を楽しめる企画展となっております。
展示は 数百年も前の古いものばかりでなく、
漫画や西陣織など、
現代の作品が展示されているところもポイントです
時を忘れて、「優美」に浸る。
お待たせしました、
では さっそく展示の様子を!


美しい屏風や、小物、絵画が並びます。


こちらは明治初期の文机と筆記具入れ↓↓
こんなのがあったら、
良い作品が書けそうな気が…する(笑)

こちらは 江戸の浮世絵師による、小野小町↓↓

こちらの屏風は 壮麗↓↓

細部まで 描写が美しい↓↓

源氏物語を模した、
様々な作品が たくさん展示されています。
こちらは 歌川豊春による、
源氏物語の登場人物の絵画↓↓


平面的だけど、躍動感のある構図、
華やかだけど スッキリとした色彩は、
日本絵画ならではの味があります。
源氏物語のストーリーが 大衆に広まったのは、江戸時代だそうで、
今回の展示も江戸時代のものが充実している印象でした。
(小説そのものは とても難解だったそうで、原作を読む人間は身分や学の高い人に限られていたそうです)
こちらは、ザ・浮世絵な源氏物語↓↓


個人的に特に気に入ったのが こちら!↓↓

万華鏡のような華やかさ
咲き誇る牡丹、
そして、可愛すぎる着物の柄↓↓

企画展内での立体作品は、小物や屏風の他に、
こんな迫力のあるものまで…!↓↓

女性用で、2~4人で運んでいたそうです。
洋服であれば、
私でもゆとりがある大きさでしたが、
当時は 何枚にも重ねた着物。
狭そうだし、運ぶ方も さぞかし大変だったであろう。。
さて、展示は 一気に現代へと切り替わります。
こちらは 源氏物語をモチーフにした漫画を紹介するコーナー。
「あさきゆめみし」などを紹介しておりました


ここまででも十分見応えがありましたが、
まだまだ ここからが本番!
続いては 西陣織のパートへ

まばゆい織物の展示に 感動…↓↓

本当に、「着る宝石」です。。

そして、
この企画展のハイライトとも呼べる展示へ…↓

それは…

西陣織の巨匠 山口伊太郎 の遺作、
「源氏物語絵巻」の織物
生涯を西陣織に捧げた 山口氏が、
なんと 70歳から始めたという、
人生最大で最後のプロジェクト作品を拝むことが出来るのです!
まだ パソコンが発達していなかった頃からプロジェクトが始まり、
専用にパソコンを作ったり、織機を改造したりしながら、
亡くなる105歳まで、メンバーとともに制作に魂を込めたそうです。
まずは 現物の展示に行く前に、作業工程から。
こちらは 下絵↓↓

習作↓↓ 同じ図面で 3つ展示がありました。

細かく織り糸を指定する図↓↓
気の遠くなる作業です。


そして ついに、現物の絵巻物へ…↓


写真だと絵にしか見えないかもしれませんが、
これ、ぜーんぶ織物!
本当に、これは実際に行って見て欲しい!
薄い生地(写真右の黒い布↓)は、
きちんと透けて見えるように織られていたり、
もう本当に
最高峰の技術を結集させたような作品
文字の部分も すべて織物です。


息を呑む繊細さに本当に感動
こんな壮大なプロジェクトを
70歳から始めたなんて…
きっと こちらのブログを読んでいる方は、
それよりも きっと若いはず。
私たちに 出来ることは まだまだ無限大です!
非常に 勇気づけられたとともに、
山口伊太郎 氏に改めて尊敬が湧く展示でありました
そして 展示の締めくくりは、
日本の伝統文化でもある 香道のアロマを実際に体験できる展示を楽しみ、


もう一つ、日本を舞台にした写真展示を堪能して、


素敵な一日を終えました
改めて 日本人にしかない美的感覚や繊細さを再認識できた企画展。
本当に得るものが多い展示でした。
多少なりとも そのDNAを受け継いでいる(…はず!)ことは、
非常に恵まれているのかもしれませんね
パリは オリエンタルな美術館も 結構充実していますので、
普段の西洋文化から
ちょっぴり ワープしたい人には ぴったりです
ギメ東洋美術館 Musée national des arts asiatiques – Guimet
Adresse : 6 place d’Iéna 75116 Paris
最寄駅 : メトロ 9号線 Iéna 駅、6号線 Boissière 駅
開館時間 : 水曜~月曜 10:00-18:00
※源氏物語 特別展 « À la cour du Prince Genji »は 3/25まで
休館日 : 火曜、1/1、5/1、12/25
料金 : 13€ (常設展+企画展)
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