2023年 パリ バゲットコンクール優勝店 Au levain des Pyrénées のバゲットの お味は…

2023年も 時の流れが ぐんぐん進み、

気が付けば あっという間に もう5月!

(個人的には早かったけど、なんとなく濃い時間だった気がする。。)

この時季になるとパリ市内のパン屋さんに 送られてくるのが…

パリ市主催のバゲットコンクール の案内!

「あら、もう そんな時季なのねぇ。。」

ということで、うちの店は入賞しなかったのですが(笑)、

今年も恒例、優勝店のバゲットを探す旅に出てまいりました😊

今年で 第30回目となるコンクール。

175本のバゲットが名乗りを挙げ(うち49本は 毎度のこと規格外でボツに😏)、

栄えある第一位に輝いたのは…

Au levain des Pyrénées さん✨

20区の Pyrénées 通りにあるパン屋さんです(^^)

「母国にいた時の自分は想像もしていなかった」スリランカ出身ブランジェの仕事への情熱。

今回 「パリで一番美味しいバゲット」を作ったのは、

スリランカ出身、現在 37歳の Tharshan Selvarajah さん。

法学部で学んだ後、2006年に渡仏、当時は 20区のイタリアンレストランで働いていたのだとか。

レストランの近くにはブーランジェリーがあったそうで、そこのパトロンと顔見知りに。

そして しばらくして 勤務先のレストランが閉店することになり、

次の就業場所を探していた際に、そのブーランジェリーのパトロンから声がかかり、

パン職人としての道が始まったそうです。

始めは苦戦した見習い時代を経て、2018年のパリ バゲットコンクールでは すでに堂々の第三位を獲得、今回の優勝に至りました✨

毎日 約500本ものバゲットを焼き、

ここ数年は小麦のアレルギーと闘いながらも、

「この職業は私の人生」と仕事に向きあう Tharshan Selvarajah さん。

どんなバゲットを味わえるか楽しみです(*´ω`)

ちなみに、バゲットコンクールの審査基準は、サイズ50~55cm、重さ250~270g などを満たしている上で(←小麦の値段高騰により今年から規格が変わりました😶)、

l’aspect 外観・la mie 内層・le goût 味・l’odeur 香り・la cuisson 焼き加減の素晴らしいものが選ばれます。

一般のパリ市民も審査に参加できるそうで、今年は6名の選ばれたパリジャンが参加しました。

オールマイティに取り揃える、町場のパン屋さん。

続いては

バゲットの実食!の前に、

ブーランジェリーの様子を さらっと ご紹介!

まず入って目を引くのは、

ベーシックどころを幅広くカバーした、ガトー類↓↓

クオリティは ぼちぼちですが、良心的な お値段が嬉しい(^^)

その上が、サンドや パニーニなどのお惣菜系↓↓

その横がヴィエノワズリー、レジの奥がパン類でした↓↓

こちらも良心的な お値段。

店舗の大きさは 中くらいで、

その規模の中でも 色々な商品があり、バランスの良い 商品展開。

土地柄か 何とも言えない親しみやすさがあり、

気取っていない所が良かったです(*´ω`)

今回の主役と 他にも見逃せない仲間たち。

お待たせしました、

それでは 本日のラインナップは こちら🎶↓↓

Baguette 1,55€

↑店出た直後に かじりました(←フランスあるある)
すみません(笑)

まずは 本日の本命!、

今回 第一位のバゲット👑

パリ市内のパン屋さんでシェアが多く、Seine-et-Marne のコミューンにある製粉所 les Moulins Bourgeois の小麦粉を使っているそうです。

(確かに早朝に ここの運送トラック良く見るわ)

皮のサクサク、パリパリ、クリスピーさが秀逸✨

しかしながら 中の水分量も しっかりとあり、モチモチ。

その対比が素晴らしく、楽しい。

中身の味は 甘みがあるというよりは あっさりめで、

お米のように毎日食べられるような味でした。

お値段は…若干 高いかも。

(うちの店より結構高い😅)

Croissant 1,30€

正直 申し上げて、見た目は あまりよろしくないクロワッサン。

ですが、はらりと軽い 外側の層の重なりとサクサク感は とても魅力的✨

中身の弾力感も良く、バターの風味も上品で、

なかなかポイントの高いクロワッサンでした🎶

Gougères au fromage 2,30€

今回 購入したバゲット以外の商品で、

一番 嬉しい驚きだったのが こちら!

グジェールとは、簡単に言うとシュー生地にチーズを混ぜた「おつまみ」的なもので、通常は 一口サイズの物を量り売りするのが一般的なのですが…

こちらの お店のグジェールは、

なんと手のひら いっぱいのサイズ!

レジ横に置いてあり、一瞬 パンと間違えたくらい(笑)

ですが、ポップを見て、

「そういえば ここのグジェール目玉商品とか言われていた気が…」

と思い出し、購入を即決したのでした。

特大サイズならではの、皮の厚みと もっさり感、そして中身のモチモチ感、

卵の味わいが最高!

ところどころに入っている カリッカリのチーズも良いアクセント(^^)

これは ハマる…

ワインなどの おつまみに最高なので、気になる方は ぜひチェックを!

Fraisier 4,00€

ガトーも何か欲しいと思い、色々迷ったのですが、

「やっぱり この時季は 苺のケーキだよね♪」

ということで、フレジェをチョイス。

なんともメルヘンな、可愛らしい見た目(*´ω`)

一番上のピンク色の部分は マジパン、

その下に ジェノワーズ → バタークリーム → 苺 → バタークリーム → ジェノワーズ というシンプルな構成。

バタークリームは ふんわりとバニラが香る、

あっさりと口どけの軽いテイストで、

甘すぎないのが好印象。

このガトーの中で「一番甘い部分は マジパン」、というくらいの あっさりさ。

これが苺の自然の甘みを邪魔せず、果実感を味わうには非常にバランスが取れていて素晴らしかったです🍓


バゲットは 文句なしに美味しかったですし、

大衆的なラインナップを抑えつつも、

特大グジェールのような ちょっとした変わり種もあったりと、

クオリティも悪くないですし、なかなか面白いパン屋さんでした✨

立地的に パリの中心からは離れていますが、

気になる方は ぜひ足を運んでみて下さい🎶

Au levain des Pyrénées

Adresse : 44 rue des Pyrénées 75020 Paris

最寄駅 : メトロ9号線 Maraîchers 駅

営業時間 : 月曜〜金曜 7:00-20:00、土曜 8:00-14:00

定休日 : 日曜

HP : https://au-levain-des-pyrenees.business.site

◎ここ 3年の優勝店は…↓↓

2022年 パリ バゲットコンクール優勝店  Frédéric Comyn ~今年一番のバゲットを求めて~
2021年 パリ バゲットコンクール優勝店 Les Boulangers de Reuilly の実力派バゲットを味わってみた!
2020年 バゲットコンクール優勝店 Maison Julien Les Saveurs de Pierre Demoursに さっそく 行ってみた!

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投稿者: 青空

パリ在住。 パン職人が本業だが、マルチ・ポテンシャライトとして 現在 奔走中。 2015年に初のフランス1人旅をしてフランスの魅力に取りつかれ、2016年ワーキングホリデービザにて1年滞在。帰国後 再渡仏の為に奮闘、2018年10月に念願の労働ビザを取得しました。