【フランス】L’arrêt de travail を申請してみた!~労働者の権利が素晴らしいフランスの休業補償~

6月に入ってから お届けしております、怪我の記事。

【フランス】交通事故に遭って生まれて初めて救急車に乗ったシャレにならない話。

骨折 って思いの外、完治まで時間がかかりまして、

(大人の場合 新しい骨の形成が始まるまで早くて3週間は必要らしいです)

私の場合、職業柄 仕事復帰までは 2ヶ月は必要との診断が😵‍💫

ということで、現在進行形で 絶賛休業中なのであります😅

(早く歩きまわれるようになりたい。。)

仕事をしないとなると、一番心配になるのが

その期間の収入

フランスでは 傷病によって会社を休む場合、

基本的に有休は使いません

じゃあ どうするの?と言いますと、

L’arrêt de travail という休業補償を申請して、

SECU(国の健康保険)雇用主(主に会社で加入しているミチュエル) から

休業中の給与を補填してもらうことになります。

今回は 計らずも L’arrêt de travail に お世話になったので、

L’arrêt de travail の仕組みや 申請方法、注意点などについて、

自分の勉強のためにも まとめていきたいと思います。

それでは いってみよう!

もくじ

  1. 申請方法 → 受給までの流れ
  2. SECUと雇用主の保障額について
  3. 受給に関する その他の注意点

1. 申請方法 → 受給までの流れ

まずは L’arrêt de travail の申請方法から!

① 医師から L’arrêt de travail の書類を作成してもらう

これは 当たり前のことですが、お医者さんの診断なしに申請をすることはできません。

特定の申請用紙があるので、そこに必要事項を記入してもらいます。

② もらった書類を、48時間以内に郵送で  SECU の service médical、雇用主に送付する

お医者さんからもらった書類に 必要事項を記入して 特定の場所へ送付します。

 L’arrêt de travail の書類は 3枚1セットになっていて、

それぞれの用紙の右上に volet 1 , 2, 3 と振ってあり、

その番号によって送付先が違います

volet 3 のみ もらった場合 → 雇用主に送付

・すべてもらった場合 → volet 1 , 2assurance maladie の service médical (住所はHPに載っています)に送付、volet 3 は雇用主

具合が悪いのに、48時間以内に郵便で出さないといけないとか、

一人暮らしには マジ面倒くさいシステム😑

申請用紙は 一番上段から l’assuré (被保険者)、l’employeur (雇用主)、les renseignements médicaux (医療機関)と記入欄があり、上の2段で 埋められるところがあれば、自分で記入して埋めます。

ちなみに 雇用主宛に送る用紙の雇用主欄の記入は、雇用主に任せました。

③ 雇用主が 申請を受理、給与データをSECUに送る。

あとは 申請者側がやることは なく、傷病手当金を待つのみ。

送られてきた数か月分の給与データをもとに SECU が日当額を算出し、

医療費と同じような感じで、

indemnités journalières 日当自分の登録口座に振り込んでくれる感じです。

細かい算出額については、ameli の個人アカウントで調べることができます。

2. SECUと雇用主の保障額について

これは 誰もが気になる保障額!

文章にすると分かりづらいので、

下記の表に まとめました🎵↓↓

受給資格過去 3 か月 or 90 日間に
少なくとも 150 時間働いている
もしくは 休業前の 6 か月間において
社会保険料を納付している
支払開始日7 日間の待機期間の後、4日目から支払い開始(3日間は免責)
支払い期間最長3年間
支払額 SECU給与の約50%
支払額 雇用主SECUの金額と合わせて、30 日間は給与の 90% 、
その後の 30 日間は 66.66% (2/3)
(カウント日数は勤続年数によって異なる)

ちなみに…

雇用主のカバー額 90% → 66.66% は、

雇用主の義務として法律で定められています

会社によっては、3日間の免責期間分の支払いがあったり、

給料の 100% を払ってくれるところもありますので、

自分の雇用主に確認してみましょう😉

3. 受給に関する その他の注意点

その他 知っておくべきポイントは以下の通りです😊

① 指定された時間帯に在宅していなければならない

まぁ、傷病手当金なので 当たり前っちゃあ当たり前ですが、

ふらふら遊び歩くのは基本的に ご法度。

ランダムに訪問調査もされるそうなので、ズルはないように(笑)

お医者さんが 申請書類に外出可能な時間帯を記入しているのであれば、

その時間帯であれば外出OK(制限がない場合もある)で、

特に記載がない場合は、9:00-11:00 , 14:00-16:00 は在宅必須、

この時間帯に外出する場合は、医療目的に制限されています。

② 仕事復帰・受給期間の延長

休業期間が終わったら、

特に手続きはなく そのまま仕事に復帰でき、

その時点で 日当の支払いは終了します。

当初の期間より、早く復帰することも可能ですし、

期間を延長することが出来ますが、

いずれにせよ医師による診断が必要なのと、

assurance maladie への連絡が必要になります。

③ 所得税の申告

もらった日当は 所得税の対象で、確定申告の際には

給与所得とは別で申告する必要があります。

(次年度忘れないようにしなきゃ!)

ameli の個人アカウントから Attestation de paiement d’indemnités journalières (日当の支払い証明書)をダウンロードして申告します。


ということで、以上が L’arrêt de travail の解説でした🎶

細かいカバー額は 勤務先の雇用条件にもよりますが、

これだけの保障があれば、安心して治療に専念できますよね😊

しかしながら、悪用する輩が 一定数いるようで、

なかなか手を焼いているようですよ😏

まぁ こちらは払うものは しっかりと払っているので、

ありがたく恩恵を受けて、療養に専念したいと思います!

参考HP :

ameli

https://www.ameli.fr/paris/assure/droits-demarches/maladie-accident-hospitalisation/arret-travail-maladie/arret-travail-maladie-salarie

Service-Public.fr

https://www.service-public.fr/particuliers/vosdroits/F3053#:~:text=Les%20indemnit%C3%A9s%20journali%C3%A8res%20(IJ)%20sont,%2C%20divis%C3%A9%20par%2091%2C25.

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投稿者: 青空

パリ在住。 パン職人が本業だが、マルチ・ポテンシャライトとして 現在 奔走中。 2015年に初のフランス1人旅をしてフランスの魅力に取りつかれ、2016年ワーキングホリデービザにて1年滞在。帰国後 再渡仏の為に奮闘、2018年10月に念願の労働ビザを取得しました。